THE CENTRAL

Images: Kentaro Yamada
Text: Mako Ayabe

2018月4月26日

Need Supply Co.東京店のご近所さんたちをご紹介する新しい企画の第1弾は、2017年9月に鍋島松濤公園の目の前にオープンしたヘアサロンTHE CENTRAL。オーナーの深津 剛さんは、在米中に知り合った仲間たちと一緒にニューヨークで培ったエッセンスがぎゅっとつまった理想的なサロンを誕生させた。

当サロンのレギュラーメンバーは深津さん、Junさん(深津さんの奥さま)、Takeshiさん。3人はニューヨークのミッドタウンのサロン時代の元同僚であり、クイーンズのアパートメントで共同生活を送った親友同士。それに加えて、THE CENTRALには「面貸し」をしているフリーランスのスタッフがふたりいる。働きたい時間に店に立つことができるため、個人のライフスタイルを尊重する「面貸し」はニューヨークでは一般的なシステムで、深津さんは独立する際にぜひ取り入れたかったのだと話す。

深津さんがニューヨークへ行った理由を聞くと、少し恥ずかしそうにこう答えた。「実は、ドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』が大好きだったんですよ。単純におしゃれだし、可愛いし、ニューヨークの生活ってすごいなとドラマを見て思ったんです」。実際はドラマの中のようなゴージャスなパーティ三昧の暮らしは難しかったが、憧れのマンハッタンで3年半働きながら、ニューヨーカーのライフスタイルを堪能することができた。帰国後は神泉駅の近くのサロンで店長として勤務。しかし「たまたま縁があった今の物件と出会い、一目惚れし」独立を決意した。その際に、当時別のサロンで働いていたJunさんとTakeshiさんにも声を掛け、またニューヨーク3人組が集合した。

築40年以上のヴィンテージマンションの2階に位置するTHE CENTRALの中には、アメリカンな雰囲気が漂っている。それもそのはず。このマンションは元々アメリカ人用の寮として建てられたのだ。店内に入ると左右にふたつの部屋に分かれており、それぞれふたつずつチェアが配置されている。

松濤鍋島公園に面した部屋にはニューヨークの地下鉄で使われるサブウェイタイルが施され、壁には深津さんの友人、Kouichi Nakazawaさんの作品が飾られている。THE CENTRALのロゴのデザインも、内装もニューヨークで知り合った方たちにお願いしている。また、廊下の壁に取りつけられているフラスコの花瓶は、奥さまのJunさんがニューヨークのユニオンスクエアにある有名インテリアショップから着想を得たもの。

松濤という地域は東京有数の高級住宅地というイメージがある。しかし深津さんが商圏分析をしてみると、意外に彼の客層に近い30~40代の住人が多くを占めていることが判明。そして実際に店を構えて感じたのは、松濤に住む方たちの優しさと繋がりの強さ。もともと店員とお客さん同士が繋がれるような店作りを目指していた深津さんにとってはぴったりの土地だった。

「頻繁にお世話になっているまん福亭は、人と人の繋がりがぎゅっと凝縮されたお店だと思います。居酒屋なのにメニューがないんです。もうその時点で、店員さんとコミュニケーションを取らざるを得ない!(笑)すごく歴史のあるお店なのですが、逆に新しいですよね!」。40年間もメニューの料金が変わっていないという点も驚きだ。

 

もうひとつ思いがけなく良かったポイントは、渋谷の中心にあるとは思えないほど緑豊かな鍋島松濤公園の存在。「四季を感じられるし、時間の空いた日中とかはぼんやり眺めているだけでも力をもらえるような気がします」

最後に深津さんの「必要なもの(ニードサプライ)」について伺った。「やはり人との繋がりです。このお店自体、僕のひとりの力では絶対にできなかったと思います。来てくれているお客さまがいて、今回のニードさんのように紹介してくれる人がいて、また新しい人と繋げてくれる人がいる。美容室だって、薬剤や技術がどれだけ進化しても、結局何が大切かと言えば『人』。これだけモノやコトに溢れている現代でも、根本にあるのは人だと思います」

THE CENTRALという店名にふさわしく、深津さんたちが中心となってこれからも人の繋がりがどんどん広がっていくのだろう。Need Supply Co.で服を新調し、THE CENTRALで髪形をリフレッシュ。松濤鍋島公園をぶらぶらし、まん福亭で相席のお客さんと乾杯! 最高の週末の過ごし方ではないだろうか。


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