ブランド紹介:Aeta(アエタ)

2016月7月08日

【Aeta】というブランド名は日本語の「逢えた」に由来する。使い手は、完成したプロダクトとしてAetaの魅力的なアイテムと出逢う。しかし、そのプロダクトが私たちの手に届くまでに、「素材との出逢い」、「機械との出逢い」、そして「熟練職人との出逢い」という数多くの運命的な出逢いを経ている。こういったかけがえのない巡り合わせによって、Aetaのコレクションは成り立っている。Aetaを代表するアイテム、Rucksack(リュックサック)がどのように誕生したのかを知ることで、おのずとAetaというブランドの哲学が見えてくる。

世界中のメゾンブランドも使用しているほど、バングラデシュは質の良いカウレザー(牛革)の生産地として有名だ。そして、Aetaのレザーコレクションは、そのバングラデシュの中でも特に良質の革を使って作られている。

ブランド側が企画し、工場に製造を依頼するのがモノ作りの通常の順序。しかし、Aetaの場合はバングラデシュに足を運ぶまで「どの素材」で「どのようなプロダクト」を作るのか決めていなかった。

このように、Aetaのモノ作りは、まず現地に出向いて、そこにどのような素材や機械があるのか調査することからすべてが始まる。そして出逢った素材と機械の特性を最大限に生かしたデザインを具現化するために、試行錯誤を繰り返しながら、職人と一緒に作り上げていく。

グッドデザインの飽和状態といえるほど、世の中にはデザイン性の高い商品が溢れている。モノ選びの決め手となる要素は一体なんだろう? それは、「どこ」で「どのように」、「誰によって」作られたのかといった各アイテムが持つストーリーではないだろうか。モノの背景を知ることで、安心感を得られるだけでなく、会ったことのない世界中の人々とつながっていると感じることができる。SNSで“つながり”を求める現代社会だが、モノを通じての世界中の人たちとの巡り会いに思いを馳せてみると、モノ選びが楽しくなり、心を込めて大切に使うことができる。

動物から剥がれた皮が、「革」になるための工程は複雑で一朝一夕にはいかない。牛の皮を剥いだ状態が原皮。それを生地として使いやすい革へ加工するのが「なめし」の工程。この、なめし加工を経た最初の状態は「クラスト」と呼ばれる。通常このクラストをさらに着色したり、柔らかくしたりして、革としてより使用しやすいように加工する。クラストには、元の革の質が如実に現れるため、原産国の革の品質がよくわかる。

Aetaがバングラデシュで出逢ったクラストは、非常に美しかった。レザーシリーズのバッグ類は、その上質のクラストの状態を極力維持するようなデザインに仕上がっている。たとえば、Rucksackの本体は着色したレザーを使用しているが、底の部分を見てみると、色が違う革の部分がある。この部分はクラストに限りなく近い、なめし工程を終えたままの状態の革(ヌメ革)を使用している。本体に使用している衣料用に柔らかく加工したガーメントレザーも、底のヌメ革部分も、実は同じ原皮からできている。

クラストとの運命の導きに続いて、今度は艶やかで滑らかなガーメントレザーを作ることができるプレス機と、精通した職人との素晴らしい出逢いがあった。バングラデシュの工場で見つけたクラストを加工して艶をだすそのプレス機は、牛の皮一枚をそのまま横にいれて、一度でプレスできるほどの大型だった。現地の職人と一緒にこの特殊なプレス機で実験を重ね、機械の可能性を探っていった。

類を見ないほど美しいクラスト、大型のプレス機、凄腕の職人、そして極上のガーメントレザー。さて、これらの巡り合わせをどのように組み合わせて形にするか? ここで初めて立体的なバッグを作るための試みが始まる。しかし、その完成度の高さからは想像もつかないほど、たった2~3カ月という通常では不可能に近い短期間でRucksackはプロダクトとして世に誕生する。運命的な出逢いと絶好の機会という幸運が幾重にも重なった。こうしたAetaのストーリーを知ると、Rucksackが神聖な輝きを放っているようにも見えてくる。

Aetaの実験の結果やこだわりは、見えないところにさりげなく現れている。たとえば、RucksackやBox Shoulderのショルダーストラップがそうだ。

ショルダーストラップは、通常のバッグだと端が切りっ放しや、袋状に縫われているものが多い。しかし、より特別で訴えかけるようなデザインと使い心地にするために、Aetaのショルダーストラップは一度ひっくり返した革の中に芯材を入れ、ブクブクしないよう滑らかな張りを保つために、プレス加工を施している。このように手の込んだ工程を経ているからこそ、実際に持ったときに他には感じたことのないほどのサラリとした感触が手に入るのだ。

Aetaはブランドと形容するよりも、【素材と機械の可能性を探りながら、誰も見たことのない美しいモノを作り上げる集団】と説明するほうが、彼らの活動をより明確に表すことができるのではないだろうか。

Need Supply Co.東京店熊本店、およびオンラインストアにて、AetaとNeed Supply Co.のコラボレーションアイテムであるRucksack(サイズM)が8月にリリースされる。

この特別なRucksackのカラーは、どのようなコーディネートにも合わせやすいシックなネイビー。AetaとNeed Supply Co.のブランドロゴが背面に型押してある。

 


Need Supply Co.のオンラインストアでは7月8日より予約可能です。商品の発送は8月上旬を予定しています。